何が納得出来ないんだろうとこっちが首を傾げる事態になっていたが、その前に私の部屋に着いてしまった。
『鉄将君、取り敢えず此処までありがとうね』
『あ、ああ…』
まあいっかと私も疲れちゃったしと切り替えて、部屋へと入ろうとする。
すると、
『あのさ、唐堂』
『うん?』
引き止められたので、鉄将君の方を向くとやっぱりまだ難しそうな顔。一体なんだい。
『上手く言葉にならねえんだけどさ』
『うん』
もごもごと言いづらそうに言うもんだから何かと思えば、
『獅帥は俺の幼馴染で友達で未来の上司なんだけどさ』
『うん?』
『結局友達でも何でもなかったなって』
『…』
真意が分からないが、真面目な話だと思ったので、しっかり身体を鉄将君の方に向ける。
『惣倉に殺されそうになった時、唐堂の言った事を俺全く分かってなかったなってすっげえ思ったんだよ』
『…』
心の中でほうほうと頷いておく。
『で、俺なりに獅帥の…獅帥達の幸せって何だろうって考えてさ。きっと唐堂が傍に居てくれる事なんだろうな、とは思ったんだ』
『…うん』
『けど俺はオオミカの傍に居る事が手放しに幸せになれるなんて言えないし、それに今の獅帥なら、お前が無理して変わってまで傍に居る事を望まないと思う』



