過つは彼の性、許すは我の心 肆



 大きなガーゼを頬に付けた鉄将君は、


『お前は俺達に巻き込まれただけで、何も悪くない』


 硬い表情ではあったものの、


『この傷も俺なりにケジメだと思っているから残しているだけで、唐堂のせいじゃないから。気にすんなよマジ』


 その思いやりのある言葉は、私の知っている鉄将君のものだった。

 一時はギクシャクしていた事もあったけれど、私とまともに話さなかった期間、鉄将君は鉄将君なりに色々考えていたんだろう。

 この手の事を考えるのが苦手な鉄将君が、自分の言葉で伝えてくれる。
 

『鉄将君…ごめんね』

『…あのなあ唐堂。だから、』


 鉄将君の言葉を遮っても、どうしても伝えたかった。


『ありがとう』


 まだまだ周囲が落ち着かず、自分だって今ある現状を受け入れるのに精一杯だろうに、友人として私を労ってくれたその心遣いに感謝を。

 と、気持ちを伝えた訳だけれど、


『何でそんなキョトンとした顔なの?』

『え?』


 久々に見た鉄将君の気の抜けた顔に私まで肩の力が抜ける。


『いやだって本当にお前って巻き込まれただけじゃん』

『巻き込まれたって…初めはそうかもしれないけど、獅帥君達の傍に居るって決めた時からは自業自得でしょう』

『うーん』


 唸りながら腕を組む鉄将君。