過つは彼の性、許すは我の心 肆



 ちょっと疲れちゃったなあ…。


 そっとお祖父ちゃんの病室の扉を閉めて、息を吐く。

 何となくだけれどいつも獅帥君達の為に次はどうすればいいのか考えていたが、今になって自分が今後どうしたいのかで考えなきゃいけないと言われて頭が混乱していた。

 海外行きだって、恐らく土師保宇の事で天條家内が混乱しているから、落ち着くまで国外にって事だろうと思って、勢いもあったけれど私も海外行きを決めたのに。

 どうすれば正解なんだろう。

 あーもうと頭を掻きむしりたくなる。

 
「綴様」


 へ?と呼ばれた視線の先に居たのはーーー…。


「圭三郎さん」

 
 白衣を着てニコニコと笑う圭三郎さんだった。

 
「どうしてここに?鉄将君は…」


 一応護衛と言う事で鉄将君が私と一緒に来てくれていた筈なんだけれど…。


「鉄将様はご自身の怪我の受診を終えてからになりますので、後で合流になりますね」

「そうだったんですね。でも院長代理の圭三郎さんにエスコートしてもらうのは、なんか悪いと言いますか…」

「ただの代理ですのでお気になさらないで下さい。恐らく早々にお役目ごめんとなりますので」

「はあ…」


 本人がそう言うのであれば…。

 取り敢えず頷けば「正面玄関までお送りします」と促される。