じゃあ誰が僕等を裁く?
僕等を。
オオミカを。
カミを。
匡獅はこのままでも良いと思っているだろう。
けれど罰って言うのは僕等が人間である以上は必ず訪れる。その罰は最悪の結果となってーーー何の罪もない子供達の悲劇となって現れた。
僕の僅かに残る人間性があの子達にこれ以上の辛苦を与えるなと叫ぶ。
だからーーー。
「ひっ!」
彼女の悲鳴が聞こえ、匡獅の切れ長の瞳が見開く。
「大丈夫だ匡獅。今だけだ」
ナイフを匡獅に突き立てると、肉を裂く音と鮮血が胸から流れ出る。
「僕が嫉妬深いのはお前も知っているだろう?」
他人にお前を傷付けられるぐらいなら、僕がお前を傷付けたい。
それは小さな頃からあった欲望。
今まで押さえていたのに匡獅が僕達の関係を進めたせいで、僕の衝動を加速させた。
彼女がこうしなくてもきっとこうなっていただろう。
「匡獅」
「や、えっ…」
匡獅はナイフを突き立てられていると言うに口元に笑みを浮かべている。
お前はそうだよな、僕にだったら何されても良いと言うだろう。
だからこそ…だよな。
「だから許せよ。お前の罪は僕が持って行く」
僕のその一言に匡獅の顔が痛みでは無い強張りに支配された。
ペーパーナイフを持つ手を握られる。
何時もなら強く絶対に僕を離さない。
この手のお陰で僕は自分の歪さを受け入れられていた。



