本当の私を知られたら終わる恋だと思っていたのに、彼の溺愛が止まりません


私はどう振舞ったらよいかわからず、カルーアミルクの入ったグラスをチビチビと舐めるように啜っていた。
和木坂課長が琥珀色のウイスキーを煽ると、グラスの中の氷がカランと音を立てた。

右隣に座る和木坂課長と私の腕が触れ合いそうなほど接近していて、思わず肩をすぼめてしまう。
和木坂課長からいい香りがする。
柔軟剤なのか、それとも香水を付けているのだろうか。

きっとこれもミチルに会うためだったに違いない。

「ごめんな。急に誘ったりして・・・迷惑じゃなかった?」
「いえ・・・大丈夫、です。」
誘って頂いて嬉しいです、という言葉をはっきり言えない自分が嫌になる。

ふいに和木坂課長が私の顔を、真剣な表情でじっとみつめた。
心の奥底まで覗かれているようで、落ち着かない。

「な、なんですか?」
「いや、何でもない。」

和木坂課長はすぐに私から視線を外すと柔らかく微笑み、その表情を解いた。
そして唐突にスマホを取り出すと、その待ち受け画面を私の目の前にかざした。