本当の私を知られたら終わる恋だと思っていたのに、彼の溺愛が止まりません


和木坂課長に連れられて入ったオイスターバーの名前は「ムーンリバー」
黒で統一されたモダンな店内のカウンターに、私と和木坂課長は並んで座っていた。

JAZZのスタンダードナンバーが静かに流れ、間接照明のオレンジ色の灯りが、和木坂課長の憂いある横顔を照らす。
和木坂課長はウイスキーのオンザロック、そして私の手元にはカルーアミルクの入ったグラスが置かれている。
そして透明な皿には美味しそうな生牡蠣。

『今夜は君と一緒にいたいんだ』

たしかに和木坂課長は、そう言って私をここへ誘った。
それって臼井千佐と一緒にいたい・・・ってことでいいんだよね?

和木坂課長はミチルが好きなんじゃなかったの?
ここってミチルと行くはずだった場所では?

和木坂課長が浮気?!
いや、幸田ミチルも臼井千佐もわたしではあるのだけれど・・・