本当の私を知られたら終わる恋だと思っていたのに、彼の溺愛が止まりません


そう言って頭を下げる私の横を、和木坂課長はさりげなく歩きはじめた。
和木坂課長が、私の肩に掛けられている大きなカバンを見た。

「随分大きな荷物だな。これから彼氏の家に泊まりに行くとか?」
これはあなたに会うための変装グッズです・・・なんて言えるわけない。

「かっ彼氏なんていません。これは・・・あの・・・最近ジムに通い出しまして、その着替えです。今日は急に残業になってしまって行けなかったんですけど。」
「へえ。臼井さん、ジムに通ってるんだ。意外だな。俺もたまに行くよ。筋トレで汗を流すと気持ちいいもんな。臼井さんはジムで主になにをやってんの?」

ジムなんて生まれてこのかた行ったことないよ・・・
「あ、あの、ヨガ・・・とか・・・?」
「ああ。ヨガのクラスは女性に人気あるよな。」
「はいっ。いつも混みあっていて、大変なんですっ。」