「ふう。」
もう少しで頼まれたデータ入力が終わる。
ふと机を見ると、他課へ回さなければならない決済が置かれていた。
「!!」
それは徴収課の和木坂課長へ渡さなければならない書類だった。
和木坂課長は、いつものように残業をしている。
きっとミチルが約束をキャンセルしたから、仕事をすることにしたのだろう。
そんな多忙な中、せっかく時間を作ってくれたのにドタキャンするとは、なんて申し訳ないことをしてしまったのだろう。
和木坂課長からは、さっき返信メッセージが届いた。
(残念だけど、また今度会えるのを楽しみにしてる)
(早くミチルちゃんの笑顔が見たいよ)
(仕事、頑張って!)
そして茶色いクマが片手を挙げてガッツポーズをしているスタンプも添えられていた。
優しいな・・・和木坂課長。
私だってデートしたかった・・・



