家に帰り着いた私は、一眼レフのカメラを定位置に戻し、服を脱ぎ捨て、バスルームへと駆け込んだ。シャワーを浴びながら、クレンジングクリームを顔に塗り、お湯で顔を洗い流し、幸田ミチルのメイクを落とす。 バイバイ、ミチル。 そしてお帰りなさい、千佐。 タオルで顔を拭き、鏡に映った薄い顔の自分をみつめる。 これが素顔の、臼井千佐に戻った私。 濡れた髪を持ち上げて、右を向き、左を向き、妖艶なポーズをとってみる。 バスタオル一枚で細い肩が剥きだしになった姿の私は、少しだけ色っぽく見えた。