「仕事はなにしてんの?」
「え・・と、普通のOLです。事務です。お金を取り扱っています。」
「経理?」
「まあ、そんな感じです。」
あなたと同じ職場にわたしもいます。
「俺も金を扱っている仕事。言葉は悪いけど借金取りみたいなことをしてる。毎日、疲れるよ。でも誰かがやらなきゃいけない仕事だしね。」
和木坂課長はそう大きなため息をもらし、すぐに頭を下げた。
「悪い。初対面の人にこんなくだらない愚痴を聞かせて。」
「そんなことないです!お金を取り扱う仕事は人一倍大変ですよね!疲れるのは、和木坂・・・さんが一生懸命仕事に取り組んでいる証です。」
「・・・・・・。」
「わたしはそう思います。和木坂さんは残業もいっぱいしていつも頑張ってる・・・と思います!」
つい声が大きくなってしまった。
「随分、具体的に褒めてくれるんだね。」
「や、・・・多分、そうじゃないかなーって。ほら、和木坂さん、真面目そうだし。あははっ!」
「じゃ、素直に受け取っておくよ。・・・ありがとう。」
和木坂課長は少しだけ口の端を上げ、指先で鼻の横をかいた。



