本当の私を知られたら終わる恋だと思っていたのに、彼の溺愛が止まりません


そうこうしているうちに隣に座っていた甘城さんが、さっきより高い声で自己紹介を始めた。

「甘城貴美子、二十九歳のアラサーです。趣味はスイーツの食べ歩きと編み物、家ではマロンという黒猫を飼っています。どうぞよろしくお願いします!」

甘城さんは自己紹介を終え、ストンと座ると、身動きせずに呆然としている私の肩を揺すった。

「幸田さん!アナタの番よ!」
「・・・あ、はい。」

私は慌てて椅子から立ち上がり、直立不動になった。

「えっと、あの・・・幸田ミチル、二十七歳です。趣味は・・・レトロ雑貨収集とカメラで・・・家ではマリモというミックスを飼っています。よろしくお願いします。」

私はたどたどしくそう言ってお辞儀をすると席に座り、そっと和木坂課長の方を見た。
すると和木坂課長も私の方を見ていて、一瞬目が合った。