本当の私を知られたら終わる恋だと思っていたのに、彼の溺愛が止まりません


結局真紀の巧みな話術に乗せられて、サクラでいいのならと、婚活パーティに参加することになってしまった。男性とマッチングする気はさらさらないので、ニセの名前で参加することを真紀に約束させた。

どんな偽名にしようと考えあぐね、思いついた名前は

幸田(こうだ)ミチル」

幸せが満ちあふれている、という意味を込めた。
ちょっと安直かもしれないけど、なかなかいい名前だと思う。

慌ただしく一週間が過ぎ、とうとう婚活パーティの日がやってきた。

真紀からラインで送られて来た詳細にはこう書いてあった。
開催地は猫カフェ「キャット×キャット」
集合時間は午前十一時。

それにしても、髪型、メイク、服に靴・・・どうしよう?
鏡を見ると、いつもの幸薄そうな私が映っている。

そうだ・・・どうせ偽名なのだから、姿形も違う人間になってしまおう!
ウスイサチを捨て、生まれ変わるのだ。
そう思いついた私は、別人になるべく、化粧品を鏡の前にずらりと並べた。