本当の私を知られたら終わる恋だと思っていたのに、彼の溺愛が止まりません


最後の恋から何年経っただろう。
もう恋愛なんて・・・オトコなんて・・・懲り懲りだ。

地味で面白味もない私は、捨ててもどうでもいいと思われる、つまらない女なんだ。

何も男の人に高望みなんてしていないつもりだ。
イケメンじゃなくても、お金持ちじゃなくても、高学歴じゃなくても・・・ただ誠実に私だけを好きでいてくれるだけでいいのに・・・

密かに恋していた和木坂課長とも、やっぱり運命の糸は繋がっていなかった。
和木坂課長の、右目だけ細める優しい笑顔を思い浮かべ、また涙があふれる。

こんな淋しい一人の夜は、無性に実家が恋しくなる。
でも東京で頑張るって決めたんだし、家族に心配かけたくない。

好きな人と恋して結婚・・・なんて夢のまた夢だ。
だったらもう一生お一人様でいいんじゃない?
私にはマリモがいるし、公務員という安定した仕事にも就いているし、一人きりの将来設計だって何の問題はない。
貯金がある程度たまったら、お洒落なマンションをローンで購入して、マリモと一緒に暮らすのも悪くない。

うん。そうだ。そうしよう。
私は自由気ままな独身生活をずっと謳歌しよう。

テレビ画面のキリンの赤ちゃんを眺めながら、私はそう決意した。