ウスイサチなんて呼ばれる私だけれど、私の生まれ育ちは、まったくもって幸薄いものではない。
病気など無縁な健康体だし、実家も裕福というほどではないけれど、生活には困らなかったし、みな元気で仲も良い。
どちらかというと幸せな環境で育ってきたと思う。
けれどそんな私の唯一にして最大に幸薄いところ・・・それはどうしようもなく男運が悪いことだ。
高校時代に初めて付き合った初恋の彼は、爽やかなクラスの人気者だった。
初カレが出来た私は舞い上がってしまい、お弁当を作ってみたり、彼のサッカー部の試合を応援に行ったり、彼女として出来る限り尽くした。
けれど一年後、「他に好きな子が出来た」とあっさりと振られてしまった。
「私の何が駄目だったの?悪い所があったら直すから・・・」と未練がましく引き留めた私に、彼は「そういう卑屈なところが嫌なんだ。」と言った。
その彼が私の次に付き合った子は、私とは正反対の真夏の太陽みたいなクラスの一軍女子だった。
だったらどうして私と付き合ったの?と後々まで引きずる悲しい恋だった。



