「そりゃそうと、ミチルさんに要ご自慢のコレクションを見せてやったらどうだい?」
「そうだな。ミチルちゃん、俺の部屋へ行こうか。」
「は、はい。」
コレクションってなに?
私は要さんの後について、二階へ続く階段を上った。
廊下のすぐ手前にある要さんの部屋は六畳ほどの和室で、黒いシーツで綺麗に整えられたベッドと、パソコンが置かれているステンレス製の机、そしてひときわ大きな本棚があった。
一見して普通の、綺麗に片付けられた男の人の部屋だったけれど、その本棚の中身を見て私は息を飲んだ。
そこにはズラリと鉄道模型の数々が並んでいた。
模型の他にも切符や様々な鉄道グッズが、所狭しと並べられている。
「これが俺のコレクション。こういう趣味って理解されないことも多いんだけど・・・もしかして引いた?」
要さんの不安そうな表情を見て、私は大きく首を振った。
「そんな!引かないです。素敵な趣味だと思います。」
私の言葉に、要さんはホッとしたような笑みを浮かべた。
「俺の見た目だけで好意を寄せてくる女子って、俺が鉄道オタクだって知ると手の平を返したように、思っていたのと違うと言って離れていく。でもミチルちゃんはそんな女の子じゃないって信じてた。」
要さんは本棚から蒸気機関車の模型を手に取ると、嬉しそうに語り始めた。



