本当の私を知られたら終わる恋だと思っていたのに、彼の溺愛が止まりません


和木坂課長は、ベンチに座って私を待っていてくれた。

「すみません・・・お待たせしてしまって。」
「いいよ。目の上の汚れ、取れた?」
「はい。」
私は和木坂課長の隣に座った。

「けっこう歩いたから疲れただろ。少し休もうか。」
「は、はい。」

たしかにずっと歩きっぱなしだったから、疲れてしまった。
それは和木坂課長も同じだったようで、一呼吸したあと遠くの空を眺めている。

二人の間に沈黙が落ちる。
お付き合いを断るなら、今しかない。

さあ。千佐、言うのよ。
お付き合いできませんって。
他に好きな人がいるって。
もうあなたとは会えませんって。

そう、もう二度と会えないんだ・・・
私は俯き、涙が溢れそうになるのを必死に堪えた。