恋するオトメは超無敵っ!

 ところが、ですよ。
 検索にひっかかる都市伝説の場所は、だいたいが名古屋なんだよなぁ。

 なのに、今回の目的地として、大阪に向かっている。
 サコ爺のところに持ちこまれた依頼主が、どうやら大阪の大学なのだそうだ。

 ちらちらと、都市伝説の名前はネットにあるけれど、さすがにこれだけでは、詳しい依頼内容はわからない。
 仕方がない。
 これはサコ爺から、翔くんと一緒に依頼内容を聞くしかないよね。
 ってことは、サコ爺と翔くんに、声をかけるしかない。

 わたしは、決心して、ゆっくりと立ちあがった。
 そして、通路側に座っている翔くんの横に立つ。

 わたしの決意が発する、ただならぬ気配に気がついたのだろうか。
 座ったままの翔くんは、ひょいとわたしを見上げた。

「え? 凛音? おまえ、どうして……?」

 翔くんは、目をまんまるにして驚いている。
 そりゃあ、そうだよね~。

 わたしは、にんまり微笑んだ。

「ふふん。あら、翔くん、偶然ね」
「偶然なわけ、あるかよ! おまえ、どうやって?」
「ちゃんと指定席を確保して、乗っているんですぅ!」

 わたしは、サコ爺にもらった指定席を、さも自分で情報を入手して用意したかのように、指にはさんで見せびらかす。

 ここまできたら、さすがに翔くんは、引き返せとは言わないよね。
 むっとした顔で睨まれても、全然怖くない。
 カッコイイ男の子って、どんな表情でもステキよね~って、ほれぼれしちゃう。

 そのとき、まもなく新大阪――と、アナウンスが新幹線内に流れた。

 さあ!
 サコ爺という保護者つきとはいえ、片想い相手の翔くんと、都市伝説討伐の日帰り旅行、はじまりよ!
 るんるん!