仲間と私で未来を紡ぐ

少し時を遡る。
いかりを先頭にした一行は、花幻山の麓を走っていた。
花韮はちゃんはちの方へは行かず、むーと一緒にパワーボールに乗り込み皆の様子を伺う。
声を掛け合いながら走る皆を見て、花韮は呆れる。

(こんな調子じゃ今日中に麓一周は不可能だろうな。)

気の抜けるような空気が、花韮おも巻き込んであたりを包んでいく。
瞬間、花韮は不穏な気配を察知した。
不穏の正体の方向は定かでないが、おそらく進行方向__存亡の森の中からだろう。
花韮はすぐに二つ目のパワーボールをつくり乗り込む。
そして、何も言わずに先へと進んでしまった。
残された皆は戸惑う。

「おいおい!花韮!どこ行くんだよ!」

その声に対する返答はない。
それもそうだろう。もう花韮の姿は見えないのだから、いかりの声が聞こえている方が不自然だ。

「ひかりの方へ行ったんでしょ。とりあえず先に行くわよ。」

スピードを上げていかりの隣に来たやみがそう言う。
いかりは違和感を持ちながらも、その声に頷いた。