ガラス越しの恋

「光臣くんの画力は美大でも直らないよ。黙って普通の大学行った方が良いよ」

「少し黙れ」


口を押さえられて話せなくなる。


「よくみろ。オレが行くのは建築科だ。合格して、資格とって、建築会社に勤める。そしてお前と暮らす家を作る。それくらい本気だ。もう変更もできねぇんだよ。分かるだろう」


手を離して、私の言葉を待ってる光臣くんに私が言えることは


「建築科でも少々の画力は必要だと思うよ」


言った途端、頭を叩かれた。