ガラス越しの恋

「って、最初から嘘ついてるじゃない!どこ信じたら良いの」

「もうしないから。命かける」

気づいたら、光臣くんの鳩尾に一撃決めてた。

「簡単に命をかけるなんて言うな」


美術室を飛び出したけど、絵を描く道具を忘れたから戻った。


うずくまる光臣くんの横を通って道具をつかんで廊下を走った。


簡単に命をかける奴なんてもっと信用できない。


晋兄ちゃんが言ってた。


そんな大事なものを簡単に掛け金にするやつは、何度も同じ安い行動をことを繰り返すって。