ガラス越しの恋

終業式の時、花蓮の姿を見た。

一年ぶりぐらいじゃないかと思える程、距離感と懐かしさを覚えた。


髪を耳の上で結っているために白いうなじが見えた。
式の最中、眠いのか何度も欠伸をしているとこを見た。

校長の話しなんて聞くわけもなくオレは花蓮を見続けていた。


オレの視線に気づいたのか、花蓮がこっちを向いた。

あろうことか、欠伸を見せただけでまた前を向いてしまった。


情緒のかけらもあったもんじゃない。


自分の顔が眠たくなるようなものだと言われたような気がした。