ガラス越しの恋

花蓮は大学の課題優先を認められて、クリスマスの後から学校に来ていない。


学校もそんな異例を許している。

それだけ花蓮は特別な人間だったことを思い知るが、オレにとっては大事な女以外の何者でもなかった。



この思いを伝えたいが、会うことなく、終業式を向かえた。


「花蓮、学校きてるの?」
「やっぱり終業式はでないとね」

「なんか寝不足みたいな顔してて、課題多いって言ってたけど年が明ける前に終わらせてやるって張り切ってたよ。今度似顔絵描いてくれるって」

「ホントに?花蓮、おしるこ好きだったよね?山ほどおごってあげよ」

「その前にうちらも合格しないと」

「そうだね」


花蓮の友達の話しを盗み聞きするほど花蓮という単語に敏感になっている。

学校に来ているなら今日がチャンスだ。

いや、今日しかない!