嘘つき天体 ―ブラックホール・ランデブー―


風邪、というのは真っ赤な嘘だ。

熱だって、ひたいにカイロを当てて熱くも冷たくもない温度にいろいろ調整しただけ。

昨日、菜美にラインですべてを指示された。

作戦……名づけて〝太陽排除作戦〟のために、生まれて初めて仮病を使っただけ。


段取りとしては、まず私が仮病で学校を休む。

そして、共働きの両親が家から出て行って私しかいなくなった際に制服に着替え、スマホだけ持って学校へ行く。

ちなみにわざわざ制服に着替えた理由は、校内で私が学校を休んでいることを知らない人とすれ違っても、不自然に思われないように。

そして、スマホを持って行ったわけは– –これは、さすがにここで話すことではないね。