嘘つき天体 ―ブラックホール・ランデブー―

ギクリ。

頭の中は真っ白で、マネキンのように棒立ちになる私。

それを見て陽葵はなにかを勘違いしたらしい。

「ごめん、美月なら出してくれるに決まってるのにね。疑ってごめん、怒らないで?」

「……い、いや怒ってるわけじゃ」

「ならよかった。じゃあ美月、早く座らなきゃだよ」

「う……うん。そうだね……」

最後のほうはほとんど聞き取れないくらいの声量でそう返事をし、ギクシャクした変な足取りで私は、自席に倒れこむように座った。