ブラックダイヤモンド




「何で、いるの?!」




「お前を、助けたかったから」



砕けた感じではだけたワイシャツにドキリとしたが、もしもこの人とアタシが交わしたんだとしたらーーー知ってるよね?



「汚れてるって、思ってるでしょ?」




「何でだ?」



「そうゆうことしたんなら……わかるよね?」




駿河は答えない。



答えないというのなら、それが答え。



「何で、こんな事したの?」



「居酒屋で襲われるんだろうなって、感じたから俺はお前を守ろうとしたんだ」




それだけで良かったじゃん………。




「駿河って、サイテーだね」



アタシは、駿河のことをいつの間にか次々傷つける言葉を行っていて。



どうしてお父さんを庇っているのか、わかんなかった。


「女の子を結局物としか見てない……臭いお父さんとかわらないよ!!」



全てがどうでも良くなって、胸に手を当てたものも全て取り払った。




今更のくせに、駿河はタオルを私に巻いてきたけど。



「お前が……なかなか本気で、演技をしてくれなかったからだ。



何なんだよ……お前こそ……」




まるで助けてやったのにと、言いたいの?




「虐待から救うには、虐待しかないって考えでいいの?


駿河先生って」




「それは………」




駿河先生は一瞬狼狽えて……。



「そうだな……。



俺も……、そういう経験あるからどう人を愛せば良いか、正直分からん」




とお手上げ状態を作って見せて、ケラケラと笑ってた。




「馬鹿みたい。



なんか……二重に傷ついたよ。



失望した!!」




実は駿河先生は私が一目おいていた、先生でもあった。



あのぶりっ子にも、怯まない王子様なんだろうなって、勝手に思っていたのだ。



だけども、現実はただの男だった。



それはそれは、気持ち悪い男。



部屋を出る時、駿河先生の胸のペンダントが目に入る。


それは、ブラックダイヤモンド。



意味は敬愛だったけ……。



自分でつけてるの?



だとしたら、ダサい……。



そして許せない。