ミラージュ・プリンセス♡ 〜私が、王女さまって本当ですか?〜

体が浮くような浮遊感。
 光のトンネルをくぐり抜けるような、温かくてめまいがする感覚。
 それは一瞬で、でも永遠のようにも感じられて。

 足の裏に、冷たい石の感触が伝わってきた。

「……ここ、は?」

 おそるおそる目を開ける。

 そこは、私の六畳の部屋ではなかった。
 見上げるほど高い天井には、美しいフレスコ画が、一面に描かれている。
 壁には金色の装飾が施され、床は大理石でできているようだった。

 そして目の前には、天蓋付きの巨大なベッド。
 ふりふりのお布団。

「すごい……本当に、お城?……」

 圧倒されて立ち尽くしていると、コンコン、と重厚な扉がノックされた。
 ビクッとして肩が跳ねる。

「ロゼリア様、お目覚めですか?」

 扉が開き、エプロンドレスを着たメイドさんが入ってきた。
 私は思わず後ずさりして、カーテンの陰に隠れそうになる。

 やばい、いきなりピンチ!
 なんて言えばいいの!?