ミラージュ・プリンセス♡ 〜私が、王女さまって本当ですか?〜

「――ッ!?」

 何かが、私の目の前を横切った?  

 カァン!!  

 硬質な音が響き、テーブルの上のティーポットが粉々に砕け散って、破片が飛び散る。

 悲鳴を上げる間もなかった。

「ロゼリア様!!」

 叫び声と共に、強い力で攫うように、横抱きにされ倒れこむ。
 私の頬に、ちくちくした芝生刺さって、真正面にはレオンハルトのドアップ。
 ひええええ、近い、顔が近い!

「レ、レオンハルト……?」

「動かないでください!」

 レオンハルトの叫び声。

 彼が見上げる先、ガゼボの柱に、一本の黒い矢が深々と突き刺さっていた。

 あと数センチずれていたら、私の身体のどこかに刺さっていたかも!?

「敵襲! ユーリウス、防壁(バリア)を!」

「展開済みだ!」

 ユーリウスが立ち上がり、両手を広げる。  

 地を這うような低い音と振動の後、ガゼボの周囲に半透明の青いドームが出現した。
 その直後、何本もの矢が、ドームに弾かれる音が響く。