ミラージュ・プリンセス♡ 〜私が、王女さまって本当ですか?〜

 私は胸が温かくなった。

 新学年になってから、学校では、いつも一人でお弁当を食べていた。
 サブスクの音楽を聴きながら。
 もちろん、誰とも目を合わせずに。

 今は、こんな素敵な人たちに囲まれて、笑い合っている。
 完全に、真反対の状況。

 ロゼリアは、この場所が嫌いだったのかな……私、今すごく楽しいんだけど。

 彼女にとっては違ったのかも。
 たとえば、王女としてのプレッシャーで、素直になれなかっただけだったり。

 私が代わりに今日のこの入れ替わりが楽しかった! 
 って伝えることで、ロゼリアと彼らの関係も、もっと良くなればいいな。

「ねえ、みんな。ありがとう」

 私は三人の顔を順番に見た。

「私、今日のこと忘れない。今、すごく楽しいよ」

 それは、思わず私の心から零れ落ちちゃった、本音の言葉だった。

 レオンハルトが、眩しいものを見るように目を細める。

「もったいないお言葉です。我々こそ、あなたにお仕えできて光栄です」

 穏やかな風が吹き抜け、バラの花びらが舞う。

 甘い香りと、イケメンに囲まれて。
 めちゃくちゃ最高に贅沢な時間。

 なんて、ぽやぽや思っていたところ、風の音とは違う、鋭い音が空気を切り裂いた。