ミラージュ・プリンセス♡ 〜私が、王女さまって本当ですか?〜

 目の前で、同じように床に倒れ込んでいる女の子がいた。
 顔を上げたその子と、バチッと目が合う。
 その瞬間、私は息をするのも忘れて固まった。

 そこにいたのは――私だった。
 
 いや、違う。
 顔のパーツも、髪の色も、背格好も私と瓜二つ。
 まるで鏡に映った自分が、そのまま実体化したみたいにそっくりだ。

 でも、決定的に違うものが二つあった。
 一つは、その服装。
 彼女は水色の豪華なドレスを着て、首元には宝石のネックレス、髪には小さなティアラが輝いている。
 まるでファンタジー映画から飛び出してきたような、お姫様スタイル。

 そしてもう一つは、その表情。
 おどおどしている私とは正反対に、彼女の瞳は強い光を宿し、どこか勝ち気で、高飛車な雰囲気をまとっていた。

「あなた……誰? なんで私と同じ顔してるの!?」

 震える声で私が叫ぶと、少女は「ふん」と鼻を鳴らした。

「私こそ聞きたいわ。まさか次元の狭間でドッペルゲンガーに会うなんてね。……でも、これは好都合だわ」

「好都合って、何が!?」

 少女はすっと優雅な動作で立ち上がると、ドレスの埃を払った。
 その仕草一つひとつが、洗練されていて美しい。
 彼女は私の前に立つと、まっすぐに指を突きつけてきた。