ミラージュ・プリンセス♡ 〜私が、王女さまって本当ですか?〜

 ユーリウスがエスコートしてくれたのは、王宮の左側に広がる広大な庭園だった。

 色とりどりのバラが咲き誇る花壇、手入れの行き届いた芝生、そして中央には白亜のガゼボがたたずんでいる。
 午後の柔らかな日差しが降り注ぎ、甘い花の香りが風に乗って漂っていた。

「うわぁ……!」

 白いクロスの掛けられた丸いテーブルには、見たこともないほど豪華なアフタヌーンティーのセットが用意されていた。
 三段重ねのスタンドには、一口サイズのサンドイッチ、焼き立てのスコーン、そして宝石のように輝くプチケーキが並んでいる。
 クラスの子がアップしていたヌン茶(アフタヌーンティ)の何倍も綺麗で豪華。

「どうぞ、ロゼリア様」

 レオンハルトが椅子を引いてくれる。
 席に着くと、メイドさんが透き通るような琥珀色の紅茶を注いでくれた。
 ユーリウスとライトも、当たり前のように同席する。

「あれ? 三人とも、一緒にお茶するの?」

「はい。護衛も兼ねて、ティータイムはご一緒させていただくのが通例ですので」

 レオンハルトが答える。

 私はおずおずと、イチゴのタルトを手に取った。
 ぱくっ。  

 口に入れた瞬間、バターの香りと甘酸っぱい果実の味が広がった。