近くて遠い君との恋


帰り間際、リュックを背負おうとしていると、陽太が1人でこちらにやってきた。


「少し、話せるか」

「うん、いいよ」


わざわざそんなことを言ってくるのはかなり珍しい。


「ほんで、何?」

「…体育館裏、来てもらっていい?なんていうか…2人きりで話したい」

「ああうん、いいよ」


体育館裏?なんだろう。人に言いにくいことでも言われるのだろうか。

とりあえず陽太の後ろをついていって、体育館裏に辿り着いた。

振り返ってきた陽太と向かい合うだけで、私の心臓は容易に脈が上がる。


「なんていうか…」

歯切れが悪い。確かに元々口数が多い方ではない。

だとしても、美玲との3人だったら、そこそこ話す方だ。

そして言われたのは、衝撃の言葉だった。


「好きだ。…付き合ってほしい」