魔族の娘と盲目の王子

「ブラウン、大丈夫です。あの方もまた……真珠のように温かい心を持った方であると、私には分かりますから」

 アフディーはお尻の誇りを叩きながら立ち上がると、ラビーネに最後の判決を下しました。

「いい、ラビーネ。あなたに罰を与えるわ。覚悟しなさい」

 皆が息を呑むと、アフディーは力強く言いました。

「この不自由な世界で、一生人間としてとして生きていきなさい。それが、私からの罰よ」

 それは、「洞窟に閉じ込めれれることなく、王子の側に居られる」という、アフディーなりの不器用な祝福でした。

 ラビーネは、今日一番の輝く笑顔で答えました。

「はい! 私はこの愛すべき世界で、お互いを助け合い、苦難さえも共に乗り越えてて見せます」

 アフディーは、まだ何か言いたげにブツブツと小声で毒づきます。

「ハァア。本当は、あなたの行方不明者届など出されたら、事務手続きがどれだけ大変か……」

 朝日に照らされ、寄り添う三人の影を見つめながら、アフディーは初めて少女のような無垢な微笑みを浮かべました。

「……まあ、いいけどね」

 そう告げると、彼女は大きな真珠貝の中に吸い込まれるように、光の粒となって消えていきました。