神が戒めのため、閉じ込めたこの洞窟も、埃ひとつ落ちてはいません。それどころか、壁や床は可愛らしいピンク色なのです。
そのように変えてしまったのは、ラビーネ自身気づいていない、彼女の持つ魔法でした。
彼女の魔法。それは歌でした。彼女の歌は自身の感情を全てのものに反映させる、不思議な力を持っていたのです。
彼女が怒りのまま歌えば、天変地異が訪れ、悲しげに歌えば、嵐が訪れます。
そして普段から楽しげに鼻歌を口ずさむと、どこからともなく焼きたてのパンの匂いが漂い、壁はふかふかのピンク色に染まるのです。
ですが最近、そんな平和な日常を揺るがす事態が発生しました。愛用の不思議な鏡がある日突然、頼んでもいないのに勝手にアップデートを敢行し、余計な『AI機能』を搭載してしまったのです。
不思議な鏡に一声かけると、どんな情報もいち早く教えてくれます。
「ねえ、鏡。いつものの魔法で、あの輝く世界を見せておくれ」
「かしこまりました」
鏡の冷たい表面に、青い空、綿毛のような雲、そして歌うように咲き誇る花々が映し出されます。
「ああ、なんて素敵……。あんな光の国へ、一度でいいから行ってみたいわ」
ラビーネはクッションを「むぎゅっ」と力任せに抱きしめたかと思うと、それを無造作に投げ捨てて立ち上がりました。
そのように変えてしまったのは、ラビーネ自身気づいていない、彼女の持つ魔法でした。
彼女の魔法。それは歌でした。彼女の歌は自身の感情を全てのものに反映させる、不思議な力を持っていたのです。
彼女が怒りのまま歌えば、天変地異が訪れ、悲しげに歌えば、嵐が訪れます。
そして普段から楽しげに鼻歌を口ずさむと、どこからともなく焼きたてのパンの匂いが漂い、壁はふかふかのピンク色に染まるのです。
ですが最近、そんな平和な日常を揺るがす事態が発生しました。愛用の不思議な鏡がある日突然、頼んでもいないのに勝手にアップデートを敢行し、余計な『AI機能』を搭載してしまったのです。
不思議な鏡に一声かけると、どんな情報もいち早く教えてくれます。
「ねえ、鏡。いつものの魔法で、あの輝く世界を見せておくれ」
「かしこまりました」
鏡の冷たい表面に、青い空、綿毛のような雲、そして歌うように咲き誇る花々が映し出されます。
「ああ、なんて素敵……。あんな光の国へ、一度でいいから行ってみたいわ」
ラビーネはクッションを「むぎゅっ」と力任せに抱きしめたかと思うと、それを無造作に投げ捨てて立ち上がりました。



