「委員長は先輩だし声とかはちょっと怖いけどさ、あっちの方が身長20センチも低いんだぜ? 怖くねーだろ。
それに、生活指導のおっちゃんは動くとちょーっとずつずれるカツラに目ぇ行くから話入ってこないし。反省文だって大したことないよ? 俺、1年の頃に結構やってたから分かるわけ。安心しろ!」
「……あぁ、俺の平和な学校生活と将来が……」
ていうか、「結構やってた」って、1年の頃なにやってたんだよ。生活指導室連行ってかなりやばいだろ。
――なんて別のことを考えていたら、水瀬はとっくにドアを開けて中に入っていた。
「……っ!?」
慌てて水瀬を追いかける。
後ろ手で静かにドアを閉めてから物音を立てないようにして、でもやや早歩きで――くそっ、薄暗くて見えにくい!
目を凝らして進むと、意外と簡単に水瀬に追いついた。というか、水瀬は棚でできた曲がり角で俺のことを待っていた。


