水瀬は余裕そうだけど……どこが違うんだろう。
「ほら悠、行くぞ。昼休み中に猫を見つけなくちゃ」
「悪い、ちょっとだけ待ってくれ……」
水瀬に頼んで少しだけ休憩をとることにした。
黙って大人しくしていると、呼吸が元通りになっていく。
あと30秒くらいで元通りになりそうだというとき、水瀬が笑顔で俺の斜め前を指さした。
「猫!」
またかよとは思うが、水瀬が全力疾走を始めたので走るはめになる。
だが、すぐに息が上がって走れなくなる。
俺が走って疲れると猫が隠れるというのを何回か繰り返したところで、思った。
「これ、絶対猫に遊ばれてるだろ!」
「まあまあ、悠くん落ちついて。こうなってるのは、悠の体力のなさが原因とも言えるんだから」
「……うるせえ」
悪態をつきながら、腕時計を確認した。
昼休み終了まであと10分。どうすんだよ、これ。
「水瀬、そろそろ見つけないとやばいぞ。このままじゃ埒が明かねえ」


