「お前さ……」
「えっ、まだ怒ってる!? そっか、そりゃ怒るか」
「怒ってねえよ」
「だったら、その微妙な表情の正体は……?」
「微妙な表情?」
仲直りできたことへの喜びや、水瀬と絶交するかもしれないという不安から解放されたがゆえの安心が顔に出ていたのかもしれない。にしても、微妙って。
水瀬は安定で理解できていなさそうだったので、仕方なく言葉にする。
平常心を持った俺なら言わないぞ、これはいろんな出来事とか気持ちがまざって平常心が乱されていたから出てきた言葉だ。
「いや、その……まあ、なんかいいなって」
「じゃあ俺、たまにケンカしたり炭酸買ってきたりする! 決めた!」
「そうじゃねえし、これくらいは理解してくれ!」
もうこりごりだと思っていたはずなのに、でも、こういうくだらないやりとりも悪くないと思っている自分がいた。



