極めつけは水瀬が「生活指導の先生分かる? ちょいハゲの人ね。その人にいたずら仕掛けにいかない?」と言ってきたときである。
自分のやりたいことに忠実な水瀬を見て、『こいつやばいやつだけど悪くないな』と思ったわけだ。
多分、わりと真面目だと言われる俺とは真逆で、自由奔放なところがいい刺激になったんだと思う――俺の持ってないものを持っているところに惹かれた、と言ったら誤解を招きそうだし、ポエマーだとか痛い人だとか言われそうだな。
「――というわけなんだが、どうだ?」
「ポエマーの話ですか? もう手遅れだと思いますよ、まず俺を呼び出してこんな話をしてる時点で終わってます」
「そこじゃねえ。俺と水瀬の出会いの話だ。ポエマーはメインじゃない」
隣のやつに意見を求めたら、斜め上の回答が返ってきた。
そんな回答をしたのはいつもの水瀬――ではなく、不良後輩だった。



