Jully〜あなたと夢を〜


店内に戻り、店長の居るレジに向かう。
前まで来ると、レジに背を向け店長は何やらぶつぶつと言っている。
どうやら、告白の練習をしているらしい…。


「店長!俺行きますからね。」


なかなか俺に気付かない店長に向かって、そう言いながら店を出る。
一瞬びっくりした店長も、おう!と言ってまたぶつぶつ練習を始めた。



挨拶を済ませ店を出ると、夜空に綺麗な星が見えた。
今年はホワイトクリスマスじゃないか…
星を眺めながら、1人呟く。


ギターをよいしょっと持ち直し、駅に向かう人の流れに乗って、あの場所へ向かう。


駅前に流れていたクリスマスソングも止み、綺麗なイルミネーションだけがチカチカと輝いている。
立ち止まってそれを眺めている人も居れば、ケーキを持って家路に急ぐ人も居る。
毎年変わらない光景。