コーヒーを2つ持って走ってくる店長のお腹が揺れる。
近くまで来るとポーンとコーヒーを俺に向かって投げる。
「まぁ飲めや。」
そう言って俺の横に座る。
「ありがとうございます。」
「120円。」
コーヒー飲みながら俺に手を差し出す店長。
はい?
「冗談だよ、冗談。」
そう言って煙草に火を点ける。
その横で俺も煙草を取り出し火を点けた。
「お前気付いてたか?」
「何がですか?」
「朱美さんだよ。」
「だから何がですか?」
「お前が立ち去ろうとした時、朱美さんはお前の事、『研二さん』って言ったんだ。俺もつられて研二!何て言ったんだけどさ。」
店長が言いたいことがまだ分からなかった。
そんな俺にやれやれといった表情で続ける。


