よいしょっと掛け声を放ち、ソファーに座るママ。
おそらく5人掛けであろうソファーが埋まる。
「ごめんね、狭くて。賢ちゃん太ってるから。」
脇に寄る俺を見て申し訳なさそうにママが言った。
──いやあんたも十分太ってる…。
ママは馴れた手つきでお酒を作り、店長と俺に差し出す。
しばらくは店長とママの会話が続いた。
話の様子からかなり親しそう。
2人の昔話を横で聞きながら、久しぶりの酒をちびちび飲んでいた。
「…あら〜ごめんなさい。もうお酒無いわね。え〜っと何ちゃんだっけ?」
「…こいつも研二だ!俺のバイトの子。歌手を夢見る、女に縁のない淋しい男。」
俺の空いたグラスに酒を継ぎ足し、名前を聞くママに横から店長が割って入る。
最後は余計なお世話だ…。


