冬のサボテン

マスター「だろ」
咲「でも、ひどいよ」
マスター「ひどいって、元々はお前が言い出した事だろ。俺が怒られる事か」
咲「・・・」
マスター「ふむふむ、素直でよろしい。いつも、そういう素直な態度でいてくれると、カワイイだけどな」
咲「・・・」
マスター「・・・咲」
咲「(真剣に)マスター、ありがとうね。気持ちだけはありがたく受け取ります」
マスター「お、おう、そうか。咲がそこまで言うなら仕方ないけど」
咲「それに、これはマスターだけの秘密だよ」
マスター「ああ、何だよ」
咲「私、好きな人にサボテンもらうの夢なんだ。サボテンを枯らす私が、好きな人にもらったサボテンを、大事に大事に育てる。どう、良い夢でしょ?」
マスター「・・・」
咲「また、怪しい目だ」
マスターの目をじっと見る咲。
マスター「・・・まあ、咲らしいって言えば咲らしいな」
咲「私らしいって?」
マスター「口も性格もちょっと悪いけど、実は白馬に乗った王子様がって感じのロマン
チックな乙女心を持った女の子って感じで」