冬のサボテン

マスター「もうすぐクリスマスだし。マスターからのクリスマスプレゼント。我ながら、なんて優しいマスターなんだろうな」
咲「いらない」
マスター「・・・はっ」
咲「どうせマスターの事だから、世話するのが面倒とか、そんな理由でしょ」
マスター「ブー、ブー、不正解」
咲「じゃあ、正解は?」
マスター「正解は静かな朝を迎えたいからでした」
マスターをにらむ咲。
マスター「おいおい、そんな怖い顔でにらむなよ。冗談だってば、冗談」
咲「本当に?冗談?」
マスター「もちろん。たまにはマスターを信じなさい」
マスターをにらみ続ける咲。
マスター「あー、分かったよ。本当の事言うよ。咲も毎朝、わざわざ時間ない中、店に来る必要もなくなるし、そっちの方が楽だろ。なっ、良い提案だろ。どうだ、少しは俺の事、見直したか」
咲「マスター、ありがとう」
マスター「そうか、そうか」
咲「でも、いらない」
マスター「・・・いらないって?今、ありがとうって」