– –「あ。物語ノート……」
5時間目が終わったあと、なにげなくリュックの中のノートを整理していると、その中から出てきたユウカの物語ノートに思わずつぶやいた。
事件当日、ユウカの部屋へ行った時に私は、引き出しの中にあった物語ノートを持ち帰った。
けれどいろんなことがあって、すっかり読むのを忘れてしまっていた。
そして今日は、寝坊してあやうく遅刻しそうになったため、急いで教科書やノートをリュックに詰めて家を出たから、間違えてこれが紛れこんでしまったのだろう。
まだ、6時間目までは時間がある。
私は、物語ノートの一ページ目を開いた。
自分で思いついた物語を、ノートにかく。
物語ノートとは、その名前のままのユウカのノート。
それは、ユウカが亡くなる数週間前から書き始めていたものだった。
書き始めてから私はよく、これを見せてもらっていた。
けれど……私以外に、もう1人物語ノートを見せてもらっている人がいる。



