真実が導く〝真実〟    ―感情―

「アイツ、悲しそーな顔してたけど絶対演技だよねっ!」

「分かる~!次はそのことについてかこうよっ」

「…何の話、ですか?」

翌日のホームルーム前。

私がトイレの個室から出ると、中に手洗い場の前で女子2人が大きな声で話していた。

見た目が少し派手な2人は、たしか2組だった気がする。

クラスだけでなく小学校も違うので、名前は分からないし言葉も交わしたこともない。

けれど、やけに気になって話しかけると、いっせいに2人は振り向いて私を見た。

そしてなぜか、口元を歪ませてニヤリと笑う。


「うちのクラスの桜井綾の話だよ」

「2組の裏クラスライン作って、桜井の悪口言ってんの」

声を小さくしてそう言った2人。

差し出されたスマホには、【裏クラスライン】という名前のメッセージ画面が表示されていた。