– –「あれ。これ……」
すると、どこか見覚えのある本に気づいた。
優佳がさっき入れた物語ノートの隣に差しこまれた本。
タイトルは、〝星空片思い〟
「なんで……ベッキーさんの本が、もう1冊……?」
ユウカは昨日、学校にこれを1冊持ってきていた。
しかし、その1冊は彼女の友人の1人が家で読むために、ユウカから借りたはず。
だから、ユウカの家にあるはずないのに。
なのになんで、もう1冊あるの……?
少し考えて– –理解した私は、「ふーん」と冷たい声を出した。
ドカッと本棚の縁(フチ)を蹴る。
その衝撃で本が3冊、床に落ちた。
「内緒でもう1冊借りてたわけ……?アンタもセコいやつ」
ユウカの死体を見て、フッと笑う。
当然ながら返事がない彼女のことなんか気にせず、落ちた3冊を拾いあげた。



