足から力が抜けて、ずるずるとその場にへたりこんだ。目の前が歪んで、鼻の奥がツンとした。
「君、大丈夫?」
お祖父ちゃんとおじさん──矢島さんがかけ寄ってきた。後ろからは、「亜衣ちゃん、どうしたの!?」とお祖母ちゃんの悲鳴と足音が追いかけてきた。
「矢島くん……!」
「え?」
「矢島真行くんを、知りませんか?」
彼に会いたい。
会って話をしたい。
あの子がいれば、このくり返される時間の中にずっといてもいい。
「どうして、知って……」
「知ってるんですか!」
私は顔をあげると、なりふりかまわず矢島さんの肩につかみかかった。
「お願いします! あの子に会いたいんです! どこにいるのか教えて!」
「ちょ、ちょっとどうしたの? 亜衣ちゃん」
「矢島さん、すみません……ほら、亜衣ちゃん落ち着いて」
二人に肩や腕をつかまれて離されそうになる。
そしたら……もう二度と矢島くんに会えないかもしれない。
「すみません、二人で話をさせてください」



