視界ははっきりしてるからもう一人で歩けると思うけど、もしものために大人しく肩を借りておく。
三人で生活してる八畳間にたどり着くと、入り口の近くで座らされてサコッシュも肩から引き抜いた。バサバサと布団を敷く音がするのを聞きながら、一緒に宿題できなくなったなぁと寂しく思う。
もっと遊んでいたかったな。
「秋山さん、麦茶持ってきたけど飲める?」
「ありがとう」
矢島くんは帰ってしまったと思ったら、食堂から麦茶を持ってきてくれた。今日はとことん甘やかされてしまったと申し訳なく思う。
「お大事にね」
「うん、本当にありがとう」
飲みほしたコップを矢島くんに渡すと、「それじゃあ失礼します」とお祖母ちゃんに声をかけて帰ってしまった。
「布団敷けたよ」
「うん」
「夕ご飯は食べられそうなら食べようね」
「うん……矢島くんにお礼持ってかないと」
横になりながら言うと、お祖母ちゃんが微笑んだ。
「そういうのはお祖母ちゃんがやっておくから、もう寝なさい」



