声の主は女の子に厳かな雰囲気で答えた。
『いいだろう、魚が獲れるようにしてやるし、お前には不自由のない暮らしを約束しよう』
「ありがとうございます」
それから女の子は美しい着物を身にまとい、美味しい料理を食べながら暮らした。お父さんやお母さんのことは心残りだったけど、飢え死にせずに暮らしているだろうと自分をなぐさめた。
しかし、ある日のこと。
『我が妻よ、私はもう村人に魚を獲らせないことにした』
海神が怒った調子でそう言うので、女の子はびっくりしてわけを聞いた。
「なぜそんなことをおっしゃるのですか?」
『村人たちは、私が決めた数より多くの魚を獲るようになってしまった。このままでは魚たちがいなくなってしまう。少し痛い目を見るといい』
話を聞いた女の子は、海神に一つだけお願いした。
「私が村の人たちにお願いして、魚を獲りすぎないようにさせます。それでどうか許していただけませんか?」



