せめてヒントでも見つけないと……とは思うけど、収穫はほとんどなくて少し焦ってきたところだ。
壁にかかった時計を見る。あと二十分したらここを出て沖白駅に行かないといけない。
「あっ」
スマホが震えた。
まさか電話かと一瞬あわてたけど、確認するとメールだった。
〈亜衣、もう少しそっちにいたいならお祖父ちゃんとお祖母ちゃんの部屋で寝かせてもらえるようお願いしようか?〉
お母さん……。
どっちから聞いたんだろう。
……どっちでもかまわないか。
〈いい、お客さんがくるならちゃんと仕事してもらいたいし〉
メールを返してノートや筆記用具を放りこむ。そのまま一階に降りて正面玄関まで小走りで向かった。
もうタイムリープを止める方法を探す気分にはなれなかった。
「あっつ……」
外に出たとたん別世界に移動したような気になってしまう。鉄板で焼かれるお肉やお魚じゃないと太陽に文句を言いたくなるけど、言ってもしょうがないので急いで駅へと足を動かした。



