「俺と、友だちになって」
「え」
真っ直ぐに、恥ずかしがることなく言い切られて言葉を失う。
「あー……やっぱり無理?」
「え、ううん、全然!」
私は首を横にふると笑いかけた。
「私、秋山亜衣」
彼もにっこり笑った。
「俺は矢島真行」
「矢島くんね」
「じゃあ秋山さんでいい?」
はにかむような笑顔が初々しい。純粋すぎてこっちが色々と浄化されそうな気分。
「もちろん」
ささくれ立った心が和む。最初からこうしていればもっと早く矢島くんと会えたかな……。
もったいないことしちゃった。
「明日、同じ時間にここで会える?」
「午後一時くらいかな? うん、明日ね」
沖白には午前中に行こう。午後にしようかと思ってたけど、そうじゃないといけない理由はない。
「それじゃ、もう帰らないと」
「そっか、じゃあね」
矢島くんに軽く手をふると、登ってきたばかりの階段を駆けた。お祖父ちゃんたちが民宿で待ってる。



